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サイト掲載日 2017年02月01日

第40回日本眼科手術学会学術総会にて「戦場の眼科」というタイトルでシンポジウムが行われました。

第40回日本眼科手術学会学術総会にて「戦場の眼科」というタイトルでシンポジウムが行われました。タイトルは仰々しく聞こえますが、 新安保法の施行により、自衛隊も今までより危険にさらされる可能性がでてきました。また戦場だけでなく有事の対応という面から考えると、災害大国日本では、災害時の視機能を確保することは非常に重要です。今回のシンポジウムでは自衛隊病院の眼科医師より米国の現状や日本の現状について講演があった後、中村院長はReLEx SMILE手術について、小島医師はICLについて講演しました。

K:小島隆司医師(岐阜赤十字病院〉 N:中村友昭医師(名古屋アイクリニック〉

K:中村先生、手術学会お疲れ様でした。戦場の視機能講演会は予想以上の反響でしたね。他の先生方からも、非常に興味深い視点だという言葉を多くいただきました。

N:そうですね。米軍では、一人の兵士にかかる費用を考えると、視力が悪いことで本来の能力を発揮できなかったり戦死することは、非常に無駄という考え方があるようですね。兵士は公費でレーシックやICLを受けられるということは安全性が認められているということです。

K: 米国のその考え方には私も驚きました。私は今回、ICLの視力の回復の早さ(翌日からよく見える)、術後の安定性が戦場や災害時に非常に有利な点をお話しさせていただきました。またこのような状況では埃や乾燥環境も想定され、ドライアイには辛い状況ということがあります。ICLは角膜への影響が少ないのでドライアイになりにくいのも有利な点ですね。中村先生はSMILE手術の有利な点についても講演されていましたね。

N:はい、SMILEの特徴は、レーシックと異なりドライアイを起こしにくいことと、フラップに関する合併症がないことです。ただし、最高視力が出るまでに10日前後かかりますので、それだけがデメリットですね。アメリカでも昨年9月にFDA(日本の厚生労働省に当たる機関)の認可が下りているので、今後米軍病院でも採用されるかどうか注目しています。

K:日本で同じことを論ずることはできませんが、災害の多い国では、コンタクトやメガネが役に立たない状況になることはあり得ますからね。
戦場という過酷な状況でも安心と考えられているレーシックやICLの信頼性を知り、患者さんたちにもっと安心して受けていただけるといいと思います。

N:私は目が良くて手術を受ける必要はありませんが、小島先生はご自身でも手術を受けていますから、特にその良さをいつも感じていらっしゃいますよね。

K:そうですね。私は戦場の経験はありませんが、東日本大震災を東京で経験しました。手術から時間が経ち、手術したこともすっかり忘れていましたが、その時ばかりは裸眼で見えることの素晴らしさを再び実感しました。私が受けたのはレーシックですが、知らないことでむやみに怖がるには惜しい、非常に素晴らしい手術だと考えています。
中村・小島DSCN1093